二流になるために自転車置き場をあえて用意する

二流というのは「三流じゃないので戦力外通告はされない」という良い意味で使っています。悪しからず。

偉い人、権限のある人に対するレビューや発表が近づいてきたとしましょう。相手の専門分野が発表内容にジャストフィットでしかも詳しいとなれば、諦めるしかありません。が、大抵の場合は専門分野が異なるか、詳しくないか、あるいはその両方だったりします(よね?)。その場合は「自転車置き場」をあえて用意する、という後ろ向きな手を使う余地が生まれてきます。
「自転車置き場」というのはコチラに詳しいのですが、

原子炉の建設のような莫大な予算のかかる議題については誰も理解できないためにあっさり承認が通る一方で、市庁舎の自転車置場の屋根の費用や、果ては福祉委員会の会合の茶菓となると、誰もが口をはさみ始めて議論が延々と紛糾する

というもので、要は些末な議論ほど盛り上がる現象に対する皮肉として使われる言葉です。

一流の人は、物事の本質を誰にでも解るように示し、専門知識がない人にでも妥当な判断が出来るようにするのでしょう。
三流だと、何も決まらず話されず、欲求不満と不信感だけが溜まります。
その中間にはいろんな状態があると思うのですが、重要な議題はなぁなぁで済ませ、些末な議題では議論を盛り上げ、参加者全員がすっきりして帰る(そして重要ポイントには言及がないので原案がそのまま通る)という状態、これが二流として目指す一つの到達点ではないでしょうか。
これを実現するには、思わず突っ込みたくなるような些末なポイントをいくつも仕込んでおく、いわば自転車置き場建設予定地の看板を各所に立てて回っておくような手が最も有効と思われます。自転車置き場を右へ左へ建設していくうちに時間切れ、これを狙っていきましょう。

理想的には、上司に「いやぁ、君が発表する場はいつも場が盛り上がるねぇ(でもなんか妙に話が前に進まないような気がするな)」的な声をかけられるようになればよいですね。

さあ、まずはフォントが微妙に違うとか、パワポのフォーマットが指定のものと違うとか、日付を間違えてるとか、参加者の漢字が微妙に違うとか、そういう所から始めましょうか。

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実際にやって白い目で見られても知らないよ!